インタビュー

2023.05.09

会社も個人も幸せになる環境づくりを目指して。オープンハウス・アーキテクトのダイバーシティ推進とは

日本企業の海外進出によるグローバル化、少子高齢化に伴う労働人口の減少、消費者の価値観の多様化といった社会背景を受けて、性別や年齢、学歴、国籍などに関係なく多様な人材を受け入れ、その多様性を活かすことで企業の成長や発展を促す「ダイバーシティ」の発想が注目されています。

オープンハウスグループ全体でも、ダイバーシティ推進を重要な経営戦略の一つと位置づけ、多様な人材が各自の能力を最大限に発揮し、生産性の向上が期待できる環境づくりを進めてきました。

では、グループで唯一の建築請負を専門とするオープンハウス・アーキテクトでは、どんな取り組みを進めているのか、ダイバーシティ推進の現場と今後について、経営推進部の岡村さんにお伺いしました。

Cast

出演者紹介

  • 経営推進部 次長

    岡村 美雪

    2015年キャリア採用入社。経営推進部にて、オープンハウス・アーキテクトのブランディングや人事戦略、組織・制度設計など、オールマイティな立場で様々なプロジェクトに関わる。

シンプルに、圧倒的な成果を出す女性メンバーが増えています

ーーダイバーシティを分解すると、まず「女性活躍推進」というテーマがあると思います。建築業界では女性が少ないイメージがありますが、オープンハウス・アーキテクトの現状はどうなっていますか。

岡村:現在、会社の女性比率は25%です。7-8年前の女性割合は15%ぐらいでした。当時と比べると今はどの部署でも女性が活躍しています。

特に、この2〜3年は新卒採用での女性入社が増えたことで女性施工管理(現場監督)が格段に増えました。木造の施工管理だけでなく、業界ではまだ珍しい総合建設事業でも女性監督が活躍しています。営業・設計・インテリアコーディネーター・コーポレート部門などでも、女性活躍の成功割合や事例が増えていますし、今後もますます広がっていくのではないでしょうか。

ーー成功事例というのは、具体的にどんなことが挙げられますか。

岡村:新卒入社メンバーは、入社1年目は基本的に木造建築または総合建築の施工管理を経験します。モノづくりの会社として、実際に現場で技術や知識を習得することは、その後のキャリアでも必ず役に立つと言う考えからそうした配属を行なっています。

弊社には、新人賞表彰という、入社1年目の新卒メンバーが同じスタートラインから実績を競うレースがあるのですが、直近5年のうち、3回が女性が新人賞を獲得しました。新入社員に限らず、キャリア採用の営業職や設計職も同様で、成果・実績を出して優秀な成績で表彰される女性は多いですね。

成果を出すことに性別は関係ない、と証明できていると思います。入社2年目、3年目で主任やマネージャーに昇格する女性メンバーが多いことも特徴です。これは女性活躍推進のために特別に昇格させるわけではなく、シンプルに、圧倒的な成果を上げたことで会社から評価されています。

※写真:圧倒的な成果を出して表彰される女性マネージャー(木造施工管理職)

出産や育児でキャリアを諦める女性をゼロに。そのための制度や仕組みづくり

ーー結婚や出産、育児などのライフイベントは女性にとって1つのターニングポイントと言えるかもしれませんね。出産後も働き続ける女性は多いのですか。

岡村:「出産」というライフイベントを迎えた女性が会社を辞めなくなりましたね。産休・育休を取得して復職するという選択をする方がすごく増えました。育休中にご家族の転勤が決まって復職できなかった方を除けば、ほぼ全員が復職しています。2人目、3人目のお子さんを出産し、時短で働くママさんもいます。

最近では、認可外保育園の保育料の差額を補助する制度(条件あり)が、制度にプラスされました。お子様を保育園に入れられるかどうかは復職する際に重要なポイントになると思うのですが、認可保育園の競争倍率が高くて入れない、かといって認可外保育園に入れると保育料がかなり高くなるという状況を受けて制度化されました。

また、オープンハウスグループに共通の制度として、勤続5年以上の社員が第三子を出産した場合、お祝い金として会社から100万円をお渡しする制度もあり、経済面からもバックアップしています。

男性の育児休暇取得も増えています。期間は1〜3ヶ月で取得をされる方が多く、最長では8ヶ月の方もいらっしゃいます。それだけ長くの期間、育休を取得できるのは、所属先の上長や同僚の制度への理解や意識の変化が進んだことも大きいと考えています。

経験豊富なベテランメンバーとスポンジ吸収の若手メンバー、世代を超えた活力と知見の融合

ーー経験豊富なベテランやシニア層の採用も積極的ですね。

岡村:業績が右肩上がりで伸びているので、各部署で人材が足りないという大前提があります。その中でも、特に豊富な経験や高いスキルが求められる業務があります。

例えば、総合建築事業では、建物規模が大きくなればなるほど工事の難易度が上がり、危険と隣り合わせの作業も増えます。事故を未然に防ぐため、弊社には70歳のベテラン安全管理担当が、これまでの経験や知見をフル活用し、工程表から設計図面、工事事務所の整理整頓まで細かくチェックし、改善を指導しています。

若手社員はベテラン社員が培ったスキルやノウハウを継承する、ベテラン社員は若手社員に教えることで刺激を受け、新しい技術を学び直してブラッシュアップする、といった、世代を超えたチームの融合ができていると感じます。

ーー確かに若手はもちろん、元気いっぱいのベテラン社員の方も多い印象です。なぜ活力のあるベテランの方が集まるのでしょうか。

岡村:そうなんです!パワフルな方が多くて、こちらもたくさんパワーをいただいています(笑)。
あるベテラン社員の方が「オープンハウス・アーキテクトに入社して、もう一度青春しているみたいで毎日が楽しい」と仰っていたことがとても印象的でした。

意欲の高い方にご入社いただいているということもありますが、一人一人の能力や個性を尊重しあって、その力が発揮できるようなポジションや役割があるからこそ、高いモチベーションで働けるのだと思います。

もう1点、会社全体の目標や評価軸が明確で、達成までの道のりを具体的にイメージしやすいのかなと思います。これまでの経験を活かして、さらにもう一花咲かせたい、自分も会社の成長に一役買いたい、という気持ちを持ってらっしゃる方が多いと感じます。

ーー性別や年齢を超えたダイバーシティの推進が進んでいるのですね!その他に取り組んでいることがあれば教えてください。

岡村:社員一人ひとりの能力や生産性向上を支援するという意味では、教育研修や勉強会、資格支援制度、表彰制度なども該当すると思います。

いまグローバル人材、外国籍の方も新卒採用を中心に増え始めています。どういった研修や制度を充実させていくか、社内の状況を鑑みながら検討する必要があると思います。年齢も役職も関係なく、意見を言える風通しの良さはあるので、そうしたメンバーの提言にもしっかりと耳を傾けていきたいですね。

これからキャリアアップを目指す女性のロールモデルになりたい

ーーオープンハウス・アーキテクトの女性活躍をリードする立場でもあると思いますが、今後の目標をお聞かせください。

岡村:2022年の10月に次長職に上げていただきました。それまで、それこそ女性差別の言葉を言われたり、なんてことはありましたからね。会社から女性社員のロールモデルとしてさらに活躍を、と期待をいただいたことはすごく嬉しかったですね。とはいえ、求められるものや責任も大きくなりますから、さらにレベルアップしなければという苦しさは続きます(笑)。

日本一を目指す会社の成長を、少しでも加速する業務を行うことが私の目標でありミッションだと思っています。会社だけでなく、メンバーの幸せに繋がることにももっと関わっていきたい。そう強く思っています。

※インタビューの内容は取材時(2023年4月)のものです。