対談

2023.05.15

わずか2年で売上は約6倍。コンストラクト事業部の非常識な成長を可能にした戦略とは?

木造建築だけでなく、マンション・総合建築を中心としたコンストラクト事業も展開しているオープンハウス・アーキテクト。部門の立ち上げ当初は10億円に満たなかった売上高も、2022年度は133億円、2023年度は200億円を超える勢いで成長中。事業エリアも首都圏から名古屋、福岡と拡大しています。

なぜ短期間でここまで非常識な成長を遂げているのか、オープンハウス・アーキテクトならではの強みはどこにあるのか、コンストラクト事業部の五味さんと設計職の山際さんに登場していただき、総合建築の現在と未来に迫ります。

Cast

出演者紹介

  • コンストラクト事業部 部長

    五味 久忠

    2020年キャリア採用入社。ゼネコン、総合商社を経て転職。建築資材の仕入や取引先との価格交渉などを担う購買、工事金額の見積を行う積算、設計・技術などのチームを統括する建築部のトップとして、事業部の成長をリードしている。

  • コンストラクト事業部 設計課 係長 

    山際 泰徳

    2020年キャリア採用入社。ゼネコンでマンション施工管理を経験し、現在はグループ会社が開発・販売する集合住宅の設計を中心に手がけている。

成長を支えるのは、徹底した原価管理と値引きをしない営業力

──案件の種類や規模感、売上など、まずはコンストラクト事業部の現状について教えてください。

五味:現在はオープンハウスグループのマンション・デベロッパーからの建築請負が中心です。私が入社した2020年度の総合建築事業規模は23億円、2021年度は52億円、2022年度は133億円と急拡大中です。

山際:案件規模も着実に拡大中です。数年前は1現場3〜5億円規模の案件が多かったのですが、現在は6〜8億円。大規模案件だと20億円規模の施工請負も手がけています。

──すごい成長率…!ここ数年の成長は本当に驚異的ですね。

五味:入社前の役員面談で、「マンション・総合建築の売上を大きくしたい。どうすればいいですか?」との質問に、「シンプルに、コストを下げれば100億円ぐらいまで上げられると思います。100億円まで行けば見える景色も変わってくるので、一日も早く達成しましょう」と話しました。だから、私の役目はもう終わったようなものです(笑)。

山際:とんでもない!むしろこれからが本番じゃないですか(笑)。

 

 

──(笑)。五味さんは何故その段階で売上100億円を達成できると考えたのでしょうか。

五味:オープンハウスグループというバックボーンがあり、会社全体のポテンシャルはかなり高いと思いました。グループ内にはマンション開発や不動産事業を展開する事業部がありますから、そこにアプローチしていけば仕事は受注しやすくなるはずです。

あとは他社に負けない原価管理ができれば自ずと仕事は入ってきますし、売上や実績が上がってくれば信用力も高まり、さらに受注をいただけることで、すぐに伸びるだろうなという感覚はありました。

──なるほど。営業はどのように進めて来られたのですか。

山際:案件によってはコンペの場合もありますが、勝率は95%以上を維持していますね。

五味:マンション施工の場合、施工品質や工期管理とコスト管理が重要なポイントで、1件の仕事で信用を得られれば、次の仕事が継続して入ってきますから、基本的に積極的な営業をする習性がない業界なのです。

ただ、弊社は木造建築事業も行っていますので、木造の営業担当から紹介をいただくといったケースもあります。

──素晴らしいですね。結果を出せるオープンハウス・アーキテクトの強みはどんなところですか?

五味:一般的にゼネコンでは、材料費や人件費、工事費などを各取引先と取り決めて積算し、自社の利益や管理費を加えて総工費の見積を出します。そこに対して責任者が修正値引きを入れて契約を取るような形が多いです。また、現場が出した見積り=実行予算になって、それをコスト改善していく傾向があります。

ただし、そうしたやり方では見積額を水増して高めに設定しがちで、見積競合の段階で、受注できないケースも増えてしまいます。

そのため、見積段階で実際の現場レベルの単価交渉を行うことで、まずは仕事を数多く受注することに専念するべきだと提案しました。実際には、原価や粗利を細かく試算しながら、受注できる可能性が高い金額で見積を出しています。当然ながらその後の値引きは一切なし。それが他社と違うやり方かなと思います。

山際:もう一つ強みを挙げるならスピードですね。

五味:そうだね。オープンハウス・アーキテクトは経営判断や決裁がとにかく早い。経営層に相談し、打ち合わせ時間はわずか1分だったこともあります。OK、で終了(笑)。これだけ圧倒的に成長していると、処理を早くしないと次に進めないし、時間がもったいないですしね。

マンション・総合建築を手がけるゼネコンとしてさらなる高みを目指す

──今後の事業の方向性や目標についてお聞きかせください。

五味:グループ全体の売上に貢献していくためにも、今後はグループ外企業の受注案件を増やすことが不可欠です。現状はグループ内7:グループ外3の割合ですが、最終的には5:5ぐらいにできればと考えています。

それと同時に、グループ外の受注でオフィスや商業施設、ホテル、倉庫といった多用途の案件も積極的に手がけていきたいですね。また、今は売上や案件を増やすことを優先していますが、ある程度の売上目標を達成した後は利益率を上げる形を模索していくことになるでしょう。

──さらに成長するための課題や乗り越えるべき壁があるとすれば、どんなことだと思いますか?

五味:受注がどんどん増えて、圧倒的に人手不足の状況が続いており、組織としてはまだ未成熟です。もちろん人材採用は積極的に行っていますが、例えば積算の部署はまだまだマネージャー層のポストが空いています。有能な人材の確保と組織の体質強化は喫緊の課題ですね。

山際:若手社員の教育も課題の一つかなと思います。実力のある所長がキャリアで入社しても、その人の知識や経験を若手に伝播していけるかどうかはまた別問題で、教育体制を整えていくことも大切ではないでしょうか。

五味:若手に何も言わない現場所長もいれば、懇切丁寧に指導する現場所長もいて、確かに個人差はありますね。現場所長の意識や指導方法は変えていくべきだと思いますが、マニュアル化することにも限界があるので、何か効果的な方法を検討すべきなフェーズだと思っています。

──個人目線での目標も教えてください。

山際:私はもともと設計がやりたくて、現場経験を積むことを目的に施工管理を経験、資格を取得したタイミングで設計にシフトチェンジしました。これまで3棟のマンションを担当させていただきましたが、まだまだ設計の実務経験が足りないと感じる面もあり、まずは現在の設計業務を確実にこなすことが目標です。その上で、ゆくゆくはホテルや倉庫といった多用途の建物の設計にも携わってみたいですね。

一人ひとりの「やりたい」マインドを受け止めてくれる会社

──施工管理(総合建築)の仕事について具体的にお聞きしたいのですが、木造建築の施工管理より難易度が高い印象があります。

五味:例えばマンションの施工工期は建物の規模にもよりますが、平均して14〜15ヶ月程度です。木造のように現場でイニシアチブを取る大工さんはいませんから、工程やコスト、品質、安全まですべてを施工管理担当が管理してパートナー企業さんとの調整も毎日行います。だから、現場事務所に常駐してチームで仕事をしますし、基本的に複数現場を掛け持ちすることもありません。

──段取り力やコミュニケーション力がより求められる仕事ですね。その中で、どこにやりがいや面白みを感じるのですか?

山際:自分で打ち合わせをして予定通りに工事が進んで、何よりも目の前で建物が出来上がっていくところですね。

五味:工程が進むに連れて仕事の内容も日々変化しますので、大変ではありますが飽きないですね。

──山際さんのように、現場監督から設計へとチェンジされるようなケースは多いのですか?

五味:少ないですね。一般的には、キャリア入社で設計をやりたいと言っても経験がないと難しいと思います。そういう意味では、自分のやりたい仕事をやらせてくれる、新しいことがやりたいというマインドを受け止めてくれる土壌が当社にはあります。これだけ急激に売上を増やしているゼネコンも少ないでしょうし、だからこそ新しい部署がどんどん増えて、未経験でもウェルカム。自分のやりたい分野にトライできるチャンスがあります。

まずは入社して自分が何をしたいのかを見極め、ゆくゆくはジョブローテーションしたいといった希望にも臨機応変に対応できるので、建築のいろんな分野に入って活躍できることも他社にない魅力かなと思います。

──実力評価主義だからキャリアアップもスピーディで、20代で現場所長も目指せるとお聞きしました。

五味:その人のマインドとやる気次第です。新卒や経験の浅い方がスキルアップするにはやはり何年かはかかりますが、ガッツがあって数字に明るく利益が出せる、現場の管理もキッチリできる方であれば、どんどん所長に抜擢していきたいですね。

山際:マンション・総合建築など建設事業分野で現場所長を目指す場合、他社では20年以上はかかると言われますが、オープンハウス・アーキテクトでは20代で目指すことが可能です。入社1~2年で主任やリーダーとして活躍する社員も多くいます。

五味:若い方はもちろんベテランの方にも入社していただいて、急スピードで成長する組織と事業の中心で活躍していただきたいですね。ご応募お待ちしています。

※インタビューの内容は取材時(2023年3月)のものです。