INTERVIEW
自然に包まれた
温泉旅館のような住まい
東京都青梅市 Y様邸
- 建物概要
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- 所在地
- 東京都青梅市
- 竣工年月
- 2025年9月
- 敷地面積
- 200.96㎡
- 延床面積
- 118.48㎡(35.76坪)
- 家族構成
-
非公表


家づくりのコンセプトは「温泉旅館のような家」
伊豆や箱根で別荘地を探していたY様。しかし、通いやメンテナンスの負担を考えると現実的ではなく、悩んでいたといいます。そんな時に出会ったのが、東京都青梅市の自然豊かな土地でした。隣家が少なく広々とした環境はまるで別荘地のよう。「ここでなら理想の暮らしができる」と確信し、家づくりが動き出しました。
「家づくりのコンセプトは、“温泉旅館のような家”。緑に囲まれ、できるだけ自然素材を使い、非日常的な癒しの空間をつくりたいと考えていました。」

職人技が光る本格和室
Y様が特にこだわったのは、職人の技を尽くした和室です。日本でも希少な職人によってネズコの木が加工され、平面に編み込まれた網代天井(あじろてんじょう)が完成しました。
和室の施工は、専門の宮大工に依頼。柱と梁の構造における「勝ち負け」がバランス良く計算され、美観と繊細さを兼ね備えた繊細な仕上がりになっています。
「職人の手によって加工された木材や、熊本県産のい草を用いた畳など、自然素材をふんだんに取り入れました。この和室でお茶やお酒を楽しんだり、春には窓から見える桜を眺めながらのお花見が楽しみです。」


空間ごとに変化する雰囲気を愉しむ
2階のLDKは和室とは趣を変え、コテージを思わせる非日常空間に。屋根裏スペースや暖炉が別荘のような特別感を演出し、大開口の吹き抜けや天窓が明るく開放的な生活空間をつくり出しています。


素材にはヒノキ、杉、オーク、チークの4種類の木材を採用。空間ごとに異なる木の表情を楽しめるのが魅力です。軒裏や天井は焼杉を施し、防虫効果と耐久性を高めながら、緑と調和する景観を実現しました。


細部に宿る美しさと工夫
浴室は、希少天然石の十和田石調のタイルと羽目板で仕上げたオーダーメイド仕様。断熱性を高め、お湯や床が冷えずに冬でも快適なバスタイムが楽しめます。

内装の角にはR加工を施し、巾木は幅の狭いものを選び、窓枠は見えにくい設計に。細部に至るまで、美しさを追求しました。


安心で自分らしい暮らしができる住まい
この住まいには「30年以上メンテナンスフリー」というもう一つのコンセプトが込められています。基礎・外壁・屋根には高耐久仕様を採用し、防水・防虫処理も徹底。さらに高性能グラスウールや高断熱サッシにより、冬は暖かく夏は涼しい環境を実現しました。
「この先もずっと安心して暮らせる家を目指したかったんです。災害時でも安心できる自給自足型の仕組みも整えました。」
多くの人々の手によってつくられた住まいを見て「出来栄えに満足している」というY様。将来的には敷地内に畑をつくり、サウナを楽しむ計画もあるそうです。お気に入りの空間で、自然に囲まれながら、自給自足のライフスタイルを実現する、そんな未来を思い描いています。


非日常でありながらも、日常を大切に。素材から施工まで、一つひとつ丁寧にこだわりを実現されたY様の住まいには、まっすぐな信念が込められていました。
このお住まいが、日々の暮らしにやすらぎと誇りをもたらし続けますように、スタッフ一同願っております。